寝返りを打った瞬間、ふくらはぎがギュッと固まって飛び起きる。朝に大きく伸びをしたとたん、足がつって動けなくなる。水分をとっても、寝る前にストレッチをしても、夜中に足がつるというご相談は少なくありません。この記事では、つる原因を「寝ているあいだの足首の向き」から読み解きます。つったときの止め方、寝る前の3手順、受診を優先してほしいサインまでまとめました。
夜中につる理由
つるのは縮んだ位置で力が入ったとき
足がつる状態は、医学的にはこむら返りと呼ばれます。自分の意思と関係なく筋肉が強く縮み、しばらく戻らなくなる現象です。
つりやすい場面には共通点があります。筋肉がすでに縮んだ位置にあるときに、さらに力が入ることです。ふくらはぎで言えば、つま先が下を向いた姿勢で、さらに足先を伸ばした瞬間です。
寝ている足首は下を向いている
仰向けで力を抜くと、足の重さで足首は自然につま先側へ倒れます。そこに掛け布団の重さが足の甲へかかると、つま先はさらに下へ押されます。うつ伏せで寝る方は、足の甲が布団に押しつけられ、同じ向きで固定されます。
つまり、寝ているあいだの脚の後ろ側は、何時間も縮んだ位置に置かれています。日中にこの姿勢を何時間も続けることは、まずありません。
伸びと寝返りが引き金になる
縮んだ位置のまま、ふくらはぎに力が入る場面が夜中と朝にあります。ひとつは寝返りで、足で布団を押して身体を回すときです。もうひとつが朝の伸びです。両腕を上げて伸びをすると、多くの方は同時につま先までピンと伸ばします。
つま先を伸ばす動きは、ふくらはぎを縮める動きそのものです。縮みきった筋肉に、さらに縮めという命令が重なります。朝の伸びでつりやすいのは、このためです。
理学療法士の視点|縮む向き
ふくらはぎは膝もまたいでいる
ふくらはぎの表面にある腓腹筋(ひふくきん・すねの後ろのふくらみを作る筋肉)は、膝の少し上から始まり、アキレス腱となってかかとに付きます。膝と足首の2つの関節をまたぐ筋肉です。
そのため、腓腹筋が最も短くなるのは膝を曲げて、つま先を伸ばした姿勢です。横向きで膝を軽く曲げて眠る姿勢は、まさにこの組み合わせになります。一方、奥にあるヒラメ筋(すねの骨から始まる平たい筋肉)は膝をまたがないため、膝の角度では長さが変わりません。
短い位置ではブレーキが弱い
筋肉と骨をつなぐ腱には、張力を感じ取るセンサーがあります。張力が一定以上かかると「力をゆるめろ」という信号を出し、縮みすぎを防ぐブレーキ役になります。このセンサーの働きはストレッチの効果が出ない原因で詳しく説明しています。
ところが筋肉が短い位置にあると、腱はたるんでいて張力が伝わりにくくなります。ブレーキの信号が出にくいまま、縮めという命令だけが通る。こむら返りの起こりやすさは、こうした仕組みと関係していると考えられています。施術でも、つりやすい方ほど膝が伸びきらない、つま先が下がりやすい傾向を多くみます。
水分や冷えは下地をつくる
汗をかいた日の水分不足、足先の冷え、日中の疲れも、つりやすさを高める要素として知られています。ただ、これらは「つりやすい下地」です。下地があっても、縮んだ位置で力が入らなければつりません。水分に気をつけてもつる方は、位置の側を見直す価値があります。
つったときの止め方
膝を伸ばしてから足首を反らす
つったら、まず布団の上で座り、つった脚の膝をできるだけ伸ばします。そのうえで、つま先を手やタオルで手前へゆっくり引き寄せます。立ち上がって壁を押す方法もありますが、夜中は足元がふらつくので座ったまま行うほうが安全です。
膝を曲げたままつま先を引いても、腓腹筋の上の端が縮んだままです。膝を先に伸ばすと、同じ引き寄せでもふくらはぎ全体に届きます。
一気に引かずじわりと
痛みが強いと、つい力いっぱい引きたくなります。しかし急に強く引くと、筋肉は引き伸ばされまいとして身構えます。息を吐きながら、数秒かけて少しずつ角度を深めてください。固さがふっとほどける瞬間を待つイメージです。
治まった直後に強くもまない
つった後のふくらはぎは、翌日まで筋肉痛のような痛みが残ることがあります。強く縮んだ筋肉は、すでに小さな負担を受けているためです。治まった直後に強くもむと、痛みが長引きやすくなります。手のひらで軽くさする程度にとどめ、足先を冷やさないようにしてください。伸ばした後の痛みの見分け方はストレッチの翌日が痛いときにまとめています。
寝る前の3手順
1. 足先に布団の余裕を作る
掛け布団の足元を少し折り返して、足の甲に重さがかからないようにします。足元にたたんだバスタオルや小さなクッションを置き、布団を持ち上げる方法も手軽です。冷えが気になる方は、締めつけの弱い靴下で足先を保温してください。
2. 膝を伸ばしたまま伸ばす
壁に両手をつき、片脚を一歩後ろへ引きます。後ろ脚の膝を伸ばしたまま、かかとを床につけて30秒。次に後ろ脚の膝を少しだけ曲げ、もう30秒保ちます。前半は腓腹筋、後半はヒラメ筋に向いた伸ばし方です。
海外の研究のまとめでは、寝る前のふくらはぎのストレッチで、つったときの強さが軽くなる可能性が示されています。一方で、回数が減るかははっきりせず、根拠の確実性も高くありません。ストレッチだけに頼らず、手順1と3を組み合わせることをおすすめします。
3. 朝の伸びはかかとで押す
目が覚めて伸びをするときは、つま先を伸ばさずにかかとを遠くへ押し出すようにします。足首は手前に反り、ふくらはぎは長い位置で目を覚まします。腕は気持ちよく伸ばしたままで構いません。伸びの癖を変えるだけで、縮んだ位置で力が入る場面をひとつ減らせます。
放っておくと起きやすいこと
つる不安で脚を縮めて眠る
何度もつると、寝返りや伸びそのものを無意識に避けるようになります。脚を丸めたまま動かさずに眠ると、筋肉はさらに長い時間、縮んだ位置に置かれます。つらさを避ける工夫が、つりやすい姿勢を長引かせる形になります。
膝の裏まで硬くなる
腓腹筋は膝の裏を通るため、ふくらはぎの張りが続くと膝が伸びきりにくくなります。膝が伸びきらないと、日中も腓腹筋が長い位置を使う機会が減ります。使われない範囲は、身体にとって保つ必要のない範囲として扱われ、少しずつ狭くなります。太もも裏の突っ張りとの違いは太もも裏が硬くて前屈できないときの見分け方、使う範囲を残す考え方はストレッチ専門店に通う間隔の決め方をご覧ください。
自分で判断するときの限界
つる直前の姿勢は見ていない
寝る前の手順で、多くの方はつる回数の変化を感じられます。それでも限界があります。夜中のこむら返りは眠っているあいだに始まるため、直前にどんな姿勢だったかを本人は見ていません。痛みで目が覚めたときには、すでに飛び起きて姿勢が変わっています。
そのため自分では、水分や冷えといった「覚えていること」に原因を求めがちです。施術では、膝が伸びきるか、つま先がどこまで手前に反るかを左右で比べます。夜の姿勢ではなく、昼の関節の角度から、縮んだ位置に偏りやすい脚を見つけていきます。
つった脚が原因側とは限らない
いつも同じ側がつる方は、その脚だけを伸ばしがちです。ところが、反対の股関節や膝が硬く、つる側に体重を預けて立つ癖があることも少なくありません。股関節の後ろ側の硬さが別の場所に症状を出す例は股関節の付け根が詰まる原因は後ろ側でも紹介しています。
受診をおすすめするサイン
こむら返りの背景には、筋肉以外の原因が隠れていることがあります。次にあてはまる場合は、セルフケアや施術よりも先に医療機関(内科・整形外科など)を受診してください。
- ほぼ毎晩、または週に何度もつる
- ふくらはぎが片側だけ腫れている、赤い、熱っぽい、押すと痛む
- 足のしびれや、力が入りにくい感じがある
- 歩くとふくらはぎが痛み、休むと治まることを繰り返す
- 脚の血管がこぶのように浮き出ている
- 新しい薬を飲み始めてから、つる回数が増えた
- 糖尿病・腎臓・甲状腺などの持病がある、または妊娠中である
片側のふくらはぎの腫れと痛みは、血管の病気のサインのことがあり、強くもむのは避けてください。妊娠中のこむら返りは珍しくありませんが、まず主治医にご相談ください。当店は医療機関ではありません。診断や治療は行わず、リラクゼーションを目的とした施術を提供しています。店として対応できる範囲は理学療法士の施術でできること・できないことをご覧ください。
LIMITED浦和店でのケア
浦和のストレッチ専門店LIMITED浦和店では、夜中に足がつるご相談で、ふくらはぎだけを強く伸ばすことはしません。理学療法士が膝と足首の角度を左右で確かめ、脚の重さをこちらで受け持ちながら、膝の裏からふくらはぎ、足首までを順に伸ばしていきます。お客様ご自身では力が抜けにくい、膝を伸ばした位置での伸びを大切にしています。
腰から下の不調が重なる方は、腰痛ストレッチの場面別の選び方、腰痛でストレッチしていい日の見分け方、反り腰のストレッチが参考になります。手技の違いはストレッチ・整体・マッサージの違い、筋膜リリースとストレッチの違いにまとめています。
上半身の不調には肩こりのタイプ別ストレッチ、腕の重さから見る肩こり、肩こりを温めても戻る理由、産後の肩こり、ストレートネックと枕の高さをどうぞ。目や頭の疲れには眼精疲労の記事、目の力が抜けないとき、顔のむくみのケア、髪を濡らさず受けられるドライヘッドスパ、ヘッドスパの選び分け、ヘッドスパの効果を感じないときの見方が参考になります。
よくある質問
Q. 水分をとっているのに夜中に足がつります
A. 水分不足や冷えはつりやすさを高める下地ですが、つる直接のきっかけは、ふくらはぎが縮んだ位置で力が入ることです。寝ているあいだはつま先が下を向き、布団の重さでさらに押されます。足先に布団の余裕を作り、朝の伸びはかかとを押し出すようにしてみてください。
Q. つったときはどう伸ばせばよいですか?
A. 座った姿勢で、つった脚の膝を先に伸ばしてから、つま先を手前へゆっくり引き寄せます。膝を曲げたままでは、ふくらはぎ表面の筋肉が縮んだままです。急に強く引かず、息を吐きながら少しずつ角度を深めてください。治まった直後に強くもむのは避けましょう。
Q. 浦和でふくらはぎのストレッチを受けられますか?
A. 当店では、理学療法士が膝と足首の角度を確かめたうえで、膝の裏からふくらはぎ、足首までを伸ばします。JR浦和駅から徒歩5分で、専用駐車場もございます。60分の体験では、ストレッチかドライヘッドスパのどちらかをお選びいただけます。
まとめ
夜中に足がつる背景には、水分や冷えに加えて、寝ているあいだの足首の向きがあります。つま先が下を向き、ふくらはぎが縮んだ位置で力が入ると、ブレーキが効きにくいままつりやすくなります。足先に布団の余裕を作る、膝を伸ばしたままふくらはぎを伸ばす、朝の伸びはかかとで押す。この3つから始めてください。
つる直前の姿勢は自分では確かめられません。浦和のストレッチ&ドライヘッドスパ専門店LIMITED浦和店では、理学療法士が昼の関節の角度から縮みやすい脚を見つけて伸ばします。まずは60分の体験でご相談ください。
脚ではなく首で、寝ているあいだの角度が朝の痛みにつながる例は寝違えを繰り返す原因で紹介しています。
足がつったあとの朝のこわばりが気になる方は、朝起きると体が硬い理由で起きてすぐの動き方を紹介しています。
体験のご案内
LIMITED浦和店では、医療系国家資格を持つ理学療法士があなたの身体の状態を確認したうえで、深層まで伸ばす本格ストレッチと、首・顔面までアプローチする独自のドライヘッドスパで、不調の根本改善とリラクゼーションをサポートします。JR浦和駅から徒歩5分・専用駐車場あり。お子様連れも歓迎です。
▶ 体験(ストレッチ or ドライヘッドスパ)を予約する
お電話でのお問い合わせ:080-1216-7723
※体験にお越しいただいても、無理にご契約いただくことはありません。
執筆・監修:LIMITED総代表 飯塚勇人(理学療法士)


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