ストレッチを受けた翌日に、身体のどこかが痛い。伸ばしてもらったはずなのに、なぜか別の場所が張っている。「効いている証拠」なのか「やりすぎ」なのか分からず、不安になる方は少なくありません。この記事では理学療法士の視点から、翌日の痛みを痛む場所で3つに分ける方法を説明します。翌日にできることと、受診を考えるサインもまとめました。
翌日の痛みをどう受け止めるか
最初に、判断の前提をそろえておきます。翌日の痛みは、良いものとも悪いものとも決めつけないことが大切です。
「効いた証拠」とも「失敗」とも決めない
ストレッチの翌日の痛みについて調べると、「身体が良くなる過程の反応」という説明をよく見かけます。当店ではこの説明を使いません。痛みを我慢する理由にしてしまうと、本当に注意が必要な痛みを見逃すからです。
反対に、痛みが出たから施術が失敗だった、とも限りません。慣れない方向に身体が動いたあとは、軽い張りが出ることがあります。大切なのは、痛みの有無ではなくどこが、どんなふうに痛むかです。
痛みの出どころは3つある
ストレッチの翌日に出る痛みは、出どころによって次の3つに分けられます。
- ①伸ばされた筋肉そのもの:伸ばした場所の中ほどが、じんわり張る
- ②施術中に踏ん張っていた場所:伸ばしていない場所が張る
- ③動く範囲が広がった関節のまわり:動かしはじめに奥が気になる
このうち見落とされやすいのが②です。伸ばした場所ではなく、伸ばされている間に身体を守っていた場所が痛むことがあります。
痛む場所で見分ける
まず、痛む場所と痛み方を表で確認してください。そのあと1つずつ説明します。
| 痛む場所 | 痛み方 | 出どころ |
|---|---|---|
| 伸ばした筋肉の中ほど | 押すと鈍く痛い・同じ方向に伸ばすと響く | ①伸ばされた筋肉 |
| 伸ばしていない首・肩・お腹・ふくらはぎ | 全体がこわばる・重い | ②踏ん張っていた場所 |
| 股関節・肩などの関節の奥 | 動かしはじめだけ気になり、数回で薄れる | ③広がった動く範囲 |
①伸ばした筋肉の中ほどが張る
もも裏を伸ばした翌日に、もも裏の真ん中あたりが張る。いちばん分かりやすい形です。押すと鈍く痛み、同じ方向に伸ばすと響きます。
普段その長さまで伸ばされていない筋肉ほど、この張りは出やすくなります。痛みが広く、ぼんやりしていて、日ごとに軽くなっていくなら、多くはこの形です。伸ばし方の強さと効果の関係はストレッチの効果が出ない原因の記事で詳しく書いています。
②伸ばしていない場所が張る
脚を伸ばしてもらったのに、翌日は首や肩がこわばっている。お腹やふくらはぎが重い。こうした場合は、施術中にその場所で踏ん張っていた可能性があります。
伸ばされている最中に、手を握っていた。足の指が曲がっていた。頭が枕から少し浮いていた。心当たりがあれば、この形を疑います。伸ばされた場所ではなく、守った場所が働き続けていたのです。
③関節の奥が気になる
股関節や肩の奥に、動かしはじめだけ違和感がある。数回動かすと薄れていく。これは、いつもより広く動いた範囲の端に、身体がまだ慣れていない状態です。
ただし、動かすたびに毎回同じ位置で鋭く痛む場合は別です。この形は後の「受診をおすすめするサイン」に当てはまらないか確認してください。
理学療法士の視点|守った側が痛む
ここからは、②の「伸ばしていない場所が痛む」理由を、身体の働きから説明します。この記事でいちばんお伝えしたい部分です。
伸ばされると、身体は別の場所で支える
人に脚を持ち上げられると、骨盤や背中はその動きに引っぱられます。身体は引っぱられたままにならないよう、近くや離れた場所の筋肉に力を入れて、姿勢を固定しようとします。これは転ばないための自然な反応です。
自分でストレッチをするときは、どこまで伸ばすかを自分で決められます。だから固定の力はあまり要りません。一方、他動(たどう・他の人に動かしてもらうこと)のストレッチでは、次にどこまで動くかが分かりません。分からない分だけ、身体は固定の力を多めに残します。
固定の力は、離れた場所に出る
固定の力が入る場所は、伸ばしている部位のすぐ近くとは限りません。脚を伸ばしているのに、首をすくめる。腰を伸ばしているのに、奥歯を噛む。人によって「力を入れるくせのある場所」が決まっていることが多いのです。
その場所は、60分の施術中ずっと小さく働き続けます。1回ごとの力は弱くても、時間が長ければ翌日に張りとして残ります。肩や首に力が入りやすい方は、日中の腕の支え方にも同じくせが出やすく、腕の重さと肩こりの記事が参考になります。
痛みと硬さは、別の物差し
翌日に張りがあると、「かえって硬くなった」と感じる方がいます。しかし、痛みは感覚の話で、硬さは動く範囲の話です。張りがあっても、動く範囲は広がっていることがあります。
確かめるには、施術の前と翌日に同じ動きを1つだけ比べます。たとえば、椅子に浅く座って脚を前に伸ばし、指先がすねのどこまで届くか。痛みの強さではなく、届く位置を比べてください。
翌日にできること
痛みが①〜③のどれかに当てはまり、受診のサインがない場合は、次の3つを試してください。
同じ場所を強く伸ばし直さない
張っている場所を、自分でもう一度強く伸ばして確かめるのは控えてください。痛みを探しにいく動きは、身体にもう一度身構えを入れます。強く揉みほぐすのも同じです。強さの目安は筋膜リリースとストレッチを比べた記事で書いています。
動かしはじめと数回後を比べる
痛む場所を、痛みが強くならない範囲でゆっくり5回動かします。1回目と5回目で感じ方を比べてください。回数を重ねるほど楽になるなら、③や①の張りである場合が多いと考えられます。回数を重ねるほど痛みが増す場合は、その日は動かすのをやめてください。
力が入っていた場所をメモする
②の張りがあった方は、どこが張ったかを書き留めておきます。「右の首」「ふくらはぎ」のように場所だけで構いません。その場所が、あなたの力を入れるくせのある場所です。次の施術のときに役立ちます。
自分で判断するときの限界
原因と痛みが、1日ずれて届く
ここまでの見分け方は役に立ちます。ただし限界があります。翌日の痛みは、原因になった瞬間から時間がたってから届くという点です。
痛みに気づいたときには、施術はもう終わっています。どの場面で、どの向きに伸ばされたときに踏ん張ったのかを、あとから思い出すことはほとんどできません。原因と結果が1日離れているため、自分だけでは結びつけにくいのです。
施術者は、その場の力みを見ている
一方で施術をする側は、伸ばしている最中の反応を手と目で確かめています。脚を持つ手に抵抗が返ってきた瞬間、肩がすくんだ瞬間などです。翌日の痛みの場所を伝えていただくと、施術中の場面と結びつけられます。
伝えるときは、①どこが、②どんな動きで、③何日目に軽くなったか、の3点があれば十分です。資格を持つ施術者に何を相談できるかは、理学療法士の施術でできること・できないことの記事にまとめました。
受診をおすすめするサイン
次のような場合は、ストレッチの張りと考えず、医療機関(整形外科など)にご相談ください。
- 施術中に「ブチッ」「ピキッ」とした感覚があり、その場所が痛む
- 痛む場所が腫れている、熱をもっている、内出血がある
- 動かすたびに同じ位置で鋭く痛み、数回動かしても変わらない
- 手足のしびれ、力の入りにくさがある
- じっとしていても痛む、夜に痛みで目が覚める
- 日ごとに軽くならず、数日たっても強くなっていく
当店は医療機関ではありません。理学療法士が在籍していますが、店舗での施術は診断や治療にあたるものではなく、リラクゼーションとコンディショニングを目的としています。痛みの原因を判断することはできないため、上記に当てはまる場合は受診を優先してください。
LIMITED浦和店のストレッチ
浦和のストレッチ専門店LIMITED浦和店では、トレーナー全員が理学療法士です。深層の筋肉まで伸ばす本格ストレッチを行います。伸ばしている場所だけでなく、ほかの場所に力が入っていないかも見ながら進められるのが、この記事の内容とつながる点です。
首や肩に力が入りやすい方は、首から頭をゆるめるドライヘッドスパを組み合わせる選択肢もあります。考え方はドライヘッドスパの効果と頻度の記事、初回の受け方はドライヘッドスパの効果を感じないときの記事をご覧ください。種類の違いはヘッドスパの種類を選び分ける記事にあります。
部位ごとの考え方は、肩こりを4タイプに分けた記事、腰痛を場面別に分けた記事、反り腰を扱った記事、枕の高さとストレートネックの記事にまとめています。目の疲れは眼精疲労と首の関係の記事と目の力が抜けないときの記事、顔まわりは顔のむくみを3つの層で分ける記事をご覧ください。ほかの手技との違いはストレッチ・整体・マッサージの違いの記事が参考になります。
よくある質問
Q. ストレッチの翌日に痛いのは、やりすぎですか?
A. そうとは限りません。伸ばした筋肉の中ほどが鈍く張り、日ごとに軽くなる場合は、慣れない長さまで伸ばされたことによる張りである場合が多くあります。一方で、腫れや熱、鋭い痛み、しびれがある場合は、やりすぎかどうかを考える前に医療機関へご相談ください。
Q. 伸ばしていない首や肩が痛くなったのはなぜですか?
A. 伸ばされている間に、首や肩で身体を支えていた可能性があります。人に動かしてもらうストレッチでは、次にどこまで動くかが分からないため、離れた場所に力が入りやすくなります。次回の施術で、痛んだ場所をお伝えください。その場所に力が入っていないかを見ながら進めます。
Q. 浦和で初めてストレッチを受けるとき、痛みが心配です
A. 当店では60分の体験で、ストレッチかドライヘッドスパのどちらかをお選びいただけます。伸ばされる感覚が不安な方は、始まる前にお伝えください。力を入れやすい場所を確認しながら進めます。JR浦和駅から徒歩5分で、専用駐車場もございます。キッズスペースがあり、お子様連れでもご利用いただけます。
まとめ
ストレッチの翌日の痛みは、「効いた証拠」とも「失敗」とも決めずに、痛む場所で3つに分けて見てください。伸ばした筋肉の中ほどか、伸ばしていない場所か、関節の奥か。とくに伸ばしていない場所の張りは、施術中に身体を守っていたサインです。
翌日は同じ場所を強く伸ばし直さず、ゆっくり動かして1回目と5回目を比べます。腫れやしびれ、鋭い痛みがあるときは受診を優先してください。
力が入りやすい場所まで見ながら伸ばすストレッチを、一度体験してみませんか。浦和のストレッチ&ドライヘッドスパ専門店LIMITED浦和店では、60分の体験からお試しいただけます。
翌日の張りが落ち着いたあと、次をいつにするかは通う間隔の決め方の記事にまとめました。
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体験のご案内
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執筆・監修:LIMITED総代表 飯塚勇人(理学療法士)


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